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2009年9月24日(木)
KS405−065
9月の社長メッセージ
「高調波知的劣化診断システム」は設備設備保全の基盤を担う
                             〜保全の原理・原則を人材の教育・訓練に活かそう!〜

 いわゆる2007年問題に代表される団塊の世代の大量退職による技術・技能者の確保・育成が、日本のモノづくり現場の課題となって久しくなりました。モノづくりにおいては、人と設備がひとつになった取組み、すなわち現場力が「競争力向上」につながっていきます。製造業を対象とした経営課題として、社団法人日本能率協会による「直面する企業経営課題に関する調査結果」の保全における課題認識では、「人材育成」への関心が最も高く(76.2%)、次に「故障の再発・未然防止」(53.1%)、「高経年設備対応」(43.1%)、「保全マネジメント」(41.0%)、「保全データ活用・分析」(39.7%)、「設備診断・分析技術」(31.0%)、「寿命予測・延長技術」(25.5%)、「保全評価」(23.4%)の順に続いています。
 人材育成は経営の重点課題の一つですが、しかしながら大きな経営資源の投入は、保全部門では特に困難であり、スタッフをそれほど抱えていない実態から必要十分な教育・訓練システムがあるとは言えません。また、現在のように複雑高度化した設備に対応するためには、従来のやり方では保全員が一人前に育つまでに10年も20年もかかってしまい、体力が持たない状況を生み出しています。
 従来の保全業務は、そのほとんどが設備不具合への対応でした。設備の不具合現象を捉え、過去の経験や設備メーカーの取扱説明書から原因を特定し、対策するというものですが、設備停止の多くは、原因追求の時間です。また、その修復も現状を復元するにとどまることが多く、設備の機能ユニット(機構)の原理・原則を意識していないため、時間の経過とともに繰り返し発生するといった状態でした。
 この「原理・原則」が保全業務の基盤です。設備はそのすべてが「原理・原則」から成り立っており、設備機能を発揮するためにはこのことが守られていなければなりません。

 原理のそもそもの意味は、事象・活動・運動などを成り立たせる最も基本的な法則です。例えば機械設備ないしはそれを構成する機能ユニットの原理は一言でいえばその「仕掛け」であり、機能・性能を発揮する源と解釈できます。また、原則とは原理を裏付けるものであり、原理が成立し、原理に裏打ちされた機械設備ないしは機能ユニットが本来の機能・性能を正しく発揮するための「必要な条件」なのです。
 エイテックの「高調波知的劣化診断システム」は、保全員に必要とされる「原理・原則」をデータベースにより一元化した教育・訓練システムとしても活用できるものです。従って、設備の不具合に遭遇した際、原因追求のやり方が厳格に〔今月の花オオイタドリの花言葉のように〕確立されているため、保全員それぞれで違った対策結果が出てくることはなく、匠の技能を伝承する効果的なツールと言えます。












   オオイタドリ(大虎杖)
    花言葉「厳格・回復」
  
                                                  2009年9月24日
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                             エイテック株式会社


2009年8月17日(月)
KS405−064
8月の社長メッセージ
「高調波知的劣化診断システム」は設備の情報管理システム
                        〜設備情報の蓄積と活用を図り「壊れたら直す」保全から脱却しよう!〜

 19861月に起こったスペースシャトル・チャレンジャーの事故は、打ち上げ時の前例のない低温のため、Oリングの弾性が損なわれたのが原因とされていますが、事故後の調査で、打ち上げ時の大気温度仕様が31 F99 F(−0.5℃〜37.2℃)となっていたことを、NASAもロケット製造会社も知らず、下限温度でのテストも行っていなかったことが分かったといいます(打ち上げ時の温度は36 F2.2℃であった)。時間が過ぎ、人が替わっていくと、NASAでもこのようなことが起こりうるのです。
 このことは、工場設備についてもいえることなのです。稼動後、その設備について得られた実績、問題点(運転状態が正常か異常か、電力バランスが安定かどうかなど)、他社も含め同種設備で生じたトラブル事例についても、データの蓄積と対策法の伝承が必要となります。稼動後に得られた知見類は、設備の経歴書として、運転・保全部門に必要な共通した知識として、誰もが見ることができるようにしておくことが望ましいのです。設備の情報管理システムとして、設備の経歴管理、情報の共有化、トレーサビリティ確保のための保全システム作りが重要です。
 
設備管理の対象は、予測が十分に出来なかった自然現象ですが、技術の進歩も著しく、新しい原理による高調波診断技法をコアとした「高調波知的劣化診断システム」が実用化されています。このシステムは、ファジイ理論などによる人工知能を搭載しており、設備情報データの学習が継続して行なわれるため、基準類の改訂・更新が容易で、機動力が発揮できる形式になっています。かつての日本海海戦での成功体験を引きずった大鑑巨砲主義のような重厚な安全管理システムでは、環境の変化に適切に対応できず、技術現場の世界では適応できません。

 設備は、同一設計仕様であっても、それぞれ異なる個性を持っています。まったく同じ性能を持つ設備はありません。それは稼動条件や環境がそれぞれ違うため、設備内部に発生するストレス現象に差が生じるからです。従って、設備の安全管理は一品ごとの管理であり、これは時間軸で行われる傾向管理・履歴管理に包含されます。
 (社)日本プラントメンテナンス協会が実施した2008年度「メンテナンス実態調査」によりますと、保全費用については、最も高い構成比を占めているのは「予防保全」:TBM(時間基準保全)23.4%ですが、「計画外の緊急保全」:EM(緊急保全)は20.3%であり、これに「事後保全」:BM(ブレークダウン・メンテナンス)13.1%、また元来は不要な「予備費」8.8%を加えた65.6%は、「高調波知的劣化診断システム」で設備の情報管理を行い、その活用を図ることにより削減可能な数値目標となりうるのです。
 「壊れたら直す」保全はコストアップ要因の最たるものであり、この古い考えから脱却することにより、真に威厳のある〔今月の花テッポウユリのような〕設備保全システムが構築できるといえます。












 テッポウユリ(鉄砲百合)
花言葉「正直・威厳」
  
                                                  2009年8月17日
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                             エイテック株式会社


2009年7月7日(火)
KS405−063
7月の社長メッセージ
「高調波知的劣化診断システム」で電気設備のリスク管理
                             〜メンテナンス・レビューで保全コストの適正配分を図ろう!〜

 最近、電気設備のリスク管理としてRBIRisk Based Inspection)・RBMRisk Based Maintenance)なる手法に関心が集まっています。これは言葉の通りに、リスク(リスク=「故障・破損の起こりやすさ」×「起きた場合の被害の大きさ」)を基準とした保全手法のことで、米国機械学会(ASME)、米国石油学会(API)がRBIについてのガイドラインを示していますが、決まった方法があるわけではなく、産業形態やプラントの種類などによってアプローチは異なります。日本では、まだリスクという概念自体が十分に浸透しているとは言い難く、共通の基準を設けることで、機器・部位ごとの重要度・緊急度を公平に比較することが可能となります。メンテナンス・レビュー(MRMaintenance Review)、いわゆる「保全審査」とも言えるこの診断システムが、リスク管理に有効であることが認識され始めてきました。
 メンテナンス・レビューは、過去の診断データや診断周期を分析して、使用環境や運転条件に起因する設備機器の劣化損傷度を評価し、次回診断の保障期限を算出するものであって、イベントのように1回行えばすむものではなく、定期的に繰返し行う必要があります。そのポイントは、設備機器内部で発生している現象を把握して異常・劣化度を評価することと、診断周期を自動的に算出することにあります。このようなメンテナンス・レビューを実施することによって、特に予期しなかった劣化の進展を、従来より高い精度で検知することが可能となります。
 ここで大切なことは、設備機器の劣化因子の選定です。例えば軸受(ころがり軸受)を例にとりますと、軸受の精度は高く、適正な使用条件下では、繰返し疲労による疲れ破損(フレーキング)が発生するまで、長期間使用することができるものです。しかし、現実にはしばしば過酷な使用条件下になることもあり、平均4〜5年の軸受寿命も数百時間ということもあります。軸受の予期しない故障は潤滑の不適正、あるいは回転軸のミスアライメント、不適切な組込みなど、過大ストレスのかかる状態から生じます。軸受のトラブルにおいて疲労寿命によるものは僅か10%であり、90%がなんらかの人為的な原因によるものです。なかでも、不適切な潤滑によるものが約60%以上を占めています。従って、軸受の劣化因子をストレスとすれば、90%もの人為的原因による故障が回避できるのです。高調波診断はこのストレス検出が大きな特長なのです。

 メンテナンス・レビューは、通常は経年劣化の進んだ設備に対し、非常に効果的な手法とされていますが、「高調波知的劣化診断システム」を用いたメンテナンス・レビューでは、想像〔今月の花ネムの花言葉〕される劣化因子が「ストレス」であるため、初期故障や偶発故障にも対応できるものです。このメンテナンス・レビューは、人間がどう判断していくかをロジック化したもので、この手法によって、次回の診断時期を適正化することができ、保全コストの適正配分(保全コストの削減)が可能となるのです。












  合歓(ネム)
  花言葉「想像・歓喜」
  
                                                  2009年7月7日
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                             エイテック株式会社


2009年6月2日(火)
KS405−062
6月の社長メッセージ
「高調波知的劣化診断システム」は電気設備管理の柱
                        〜現場力の強化、保全費削減には暗黙知を形式知に変えることから〜

 アメリカ発の金融不安に始まり、100年に一度の世界的不況といわれている中で、保全の経営における意味がこれまで以上に問われています。景気後退時には、各企業とも先ず3K(交際費・交通費・工事費(保全費))の削減に着手します。しかし工事費の削減にともなう保全周期の延長等で、設備管理へのリスク増加が考えられます。工事費の削減では保全案件が減少し、設備に熟知したベテラン技能者の雇用問題と、設備管理に携わる要員の最適配置化による要員削減の効率化の問題が発生します。そのような状況下では、保全の品質低下による起こりうるリスクが発生し、品質低下を食い止めるための設備管理手法の改革が必要となります。また、経営合理化策による点検・整備個所の見直し(削減)で、設備管理の保安リスクが増加することも考えられます。現に、1990年代のバブル崩壊後に行われた保全費削減等の経営合理化策が安全管理面にしわ寄せされたことで、大事故が増加したことは記憶に新しいところです。ゆえにバブル崩壊後の再現にならないよう、従来の設備管理手法から脱却しなければなりません。
 設備管理業務には、形式化できる形式知と形式化できない暗黙知があります。教育・研修で使用されるテキスト・資料は過去から蓄積されたデータや経験をもとに作成されたもので、設備管理要員が設備管理業務の思想・概念や問題点の整理・対策までを形式化し、設備管理要員が理解できるように形式知に変えたものです。
 当社の電気設備機器診断器KSシリーズは、約10年に亘り収集・取得した37,200件のデータ情報を解析・分析することで形式知にしたものです。また、これに人工知能搭載の「高調波知的劣化診断システム」を活用することにより、設備機器内部で発生している事象や具体的対策などを把握することで、機器の異常・劣化度を精度高く予測し寿命推定を行うことができます。

 その一方で、暗黙知とはマニュアルや基準の文言に表されない部分で、機器固有のくせや技能者の感覚的な技などがあるので、形式知にできないことも多くあります。いわゆるアナログ的、現場的なものです。しかし、この暗黙知であったものを形式知にすることで、膨大な情報から設備機器ごとの管理手法・判断基準をつくり出し、業務標準やマニュアル化することで安定操業を行って保全費を大幅に削減することが可能です。例えば、「高調波知的劣化診断システム」では、機器固有のくせを運転状態(正常、異常の区分)、負荷モード(高位、安定、低位の区分)などで形式知化しています。また、技能者の感覚的な技は、微かな音の変化で代表されますが、これは機器内部のストレス変化を検出することで形式知に変わります。
 このような理由で、「高調波知的劣化診断システム」は、電気設備管理の柱であり、高尚な〔今月の花ウツギの花言葉のような〕保全費削減の形式知化ツールになるといえます。










 
空木(ウツギ)別名:卯の花
  花言葉「高尚、気品」
  
                                                  2009年6月2日
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                             エイテック株式会社


2009年5月1日(金)
KS405−061
5月の社長メッセージ
地球環境対策の一翼を担う「高調波知的劣化診断システム」
                                    〜省エネ診断、廃棄物削減のツールが地球を守る〜

今年127日〜18日にデンマークのコペンハーゲンで開かれる国連気候変動枠組み条約第15回締約国会議(COP15)は、現行の京都議定書の後を担う2013年以降の温室効果ガス排出削減の枠組み(ポスト京都議定書)の合意に向けたものであり、昨年77日〜9日に開催された北海道洞爺湖サミットの成果を受けて本格的な実施に向けたものです。これは「明日の地球を守る」という観点から今や国際的に大きな政治課題となっています。
そのような中で、設備管理技術が支える保全システムは、省エネ診断と共に廃棄物の削減技術である側面がクローズアップされてきました。「高調波知的劣化診断システム」は省エネ診断、廃棄物削減に有効であると認識され、多くの産業分野で検証結果が出始めてきました。昨年より、特に温暖化ガス排出量の多い中国でのモデル工場の構築を産・官・学の連携により進めています。
高調波診断技術の特長の一つは省エネ診断が可能なことです。すなわち、モータへの供給電力と負荷が消費する電力とが整合(マッチング)している状態がどうかをみるのです。これは電力バランスを診断することで可能になりました。その結果、供給電力を効率よく負荷へ供給する整合装置(例えばインバータ)を最も効果的に設置することが出来るのです。つまり、モータや負荷のロスを少なくして省エネ効果を大きくする運転を行って省エネを図るのです。次に、廃棄物の削減は、「高調波知的劣化診断システム」が理想的な予知保全を可能にせしめた結果をもたらされました。すなわち、部品寿命の延命化を図る対策を的確に外部に知らせ、劇的に廃棄物を削減することに成功しています。
電気設備の劣化現象は時間軸上で起こるものですから動特性として捕らえることが出来ます。従って、「高調波知的劣化診断システム」は動特性を取り扱う技術とも言えます。設備は物理現象として、運転条件によるストレスの影響を受けて劣化を起こします。その劣化の挙動をパターンモデルによって表現し、そのモデルを外挿することで寿命が予測出来ます。
当然ながら、予測の精度を高め得るのは、温度や振動、絶縁抵抗などによる属性診断ではなく、高調波のような現象診断によらなければなりません。

また、劣化現象に影響を及ぼす因子の抽出には、物体を形成している結晶や分子の運動を取り扱う故障物理の知見が重要となります。故障物理的アプローチと、従来の故障を見つける技術として捉えていた設備診断技術とを融合させた、新しい設備管理技術である「高調波知的劣化診断システム」は、保全に携わる方々は勿論、環境問題を担当されている方々が待ちかねていた〔今月の花ヤマブキの花言葉のような〕地球を守る保全システムといえます。













 
山吹(ヤマブキ
  花言葉「待ちかねる」
  
                                                  2009年5月1日
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2009年4月1日(水)
KS405−060
4月の社長メッセージ
「高調波知的劣化診断システム」は経費削減のトップランナー   
                           〜設備劣化の原因系に遡り、保全コストを劇的に削減しよう!〜
最近、IT技術により装いを新たにした設備診断技術が欧米各国及び日本において強い注目を集めています。それは、生産プラントの設備保全のためという概念を大きく超え、あらゆる設備の省エネを含めてコストの最小化管理をする上で「必須の基本技術」と見なされるようになり、世界共通の基準が必要であると認識されてきたからなのです。
米国のデュポン社によりますと、メンテナンスはプラントにおいて制御可能な最大の経費部門と位置付けており、多くの企業でそれは年間の企業利益を超過しています。このような保全コストを削減するためには、設備そのものを劣化させないことが重要であるとの考え方で、劣化や故障を防止するための事前防止保全、いわゆるプロアクティブ保全(
PRMProactive Maintenance)が必要になります。いくつかの欧米企業で、このプロアクティブ保全を導入し、劇的な保全コストの削減が可能なことを報告しています(米国ARCアドバイザリーグループによる)。また、米国のEAM(設備管理)システムベンダーのインダス・インターナショナルによれば、「予知保全(PDMPredictive Maintenance)は故障の徴候を監視し除去するが、プロアクティブ保全(PRM)は故障の原因を監視し除去する」としています。すなわち、プロアクティブ保全は、設備の損傷や故障の原因パラメータであるストレス検出保全と言えます。このことについては今年2月、3月の社長メッセージでも話した通りです。
プロアクティブ保全では、修正アクションのターゲットを故障の徴候でなく故障の根本原因を取り除くことにおいています。従って、その基本フィロソフィーは機器寿命延長のための保全活動にあり、従来のように、@故障していないのに安全のために修理する、A故障をルーチンまたは正常のできごととして受け入れる、B定期保全の名のもとに重要故障修理を先取りする、ことを排除しなければなりません。故障の根本原因は、多くの場合その故障形態により隠蔽され、またその形態自体が原因とされることがあります。例えば軸受の突発故障は、大抵の場合潤滑不良で片づけられますが、根本原因は潤滑油の汚染もしくは軸受けの取付不良にあります。

米国の自動車関連会社TRWの調査によれば、軸受損傷の根本原因の第一は潤滑油汚染であり、その90%は設計寿命以前に故障していると報告しています。これに基づき、新日本製鉄・名古屋製鉄所の油圧系統汚染管理プログラムによりポンプの取替え頻度を5分の1に削減した例、また川崎製鉄の油圧系統の汚染管理プログラムにより、信じ難いことですが97%の故障を削減し、保全コストを劇的に減らした例もあります。当社の「高調波知的劣化診断システム」は、一例として潤滑油(グリス)などの汚染(変色)監視を行うことで汚染制御が可能であり、その意味で本システムは汚染制御のコーナーストーンと呼べるもので、経費削減のトップランナーとなり得るのです。ここに保全コストを劇的に削減しようという希望が実現するのです〔今月の花、レンギョウの花言葉のように〕。













 
連翹(レンギョウ
  花言葉「希望の実現」
  
                                                  2009年4月1日
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2009年3月2日(月)
KS405−059
3月の社長メッセージ
「高調波知的劣化診断システム」は究極の事前防止型保全技術   
                           〜頻発するエレベータ事故の教訓を工場の設備保全に生かそう!〜
先月25日、兵庫県姫路市の食品工場の荷物専用エレベータで発生した女性従業員死亡事故、エレベータは93年設置されたもので、扉を開けた際にかごが無く転落した可能性が高いとされています。また、同月16日には東京新宿区のビルで、男性が手動式扉を開けて乗り込もうとしたところかごが無く、4メートル下に転落、死亡しました。京都市左京区のマンションでもエレベータから降りようとした女性が、突然降下したエレベータと床とのすきまに右足を挟まれ、腰を骨折して重傷を負っています。昨日(3月1日)も博多駅前ホテルのエレベータが落下、8人の閉じ込め事故が発生しています。最も安全な乗物とされていたエレベータの安全神話が崩れかけようとしているのです。東京都内だけでエレベータ・エスカレータ事故は年間1,000件以上も発生しています(SAFETY JAPANの2005年レポートより)。これらの大部分は原因が明確にされないまま突発事故として処理されているのです。エレベータ・エスカレータは法令点検が義務づけられているにもかかわらず、不幸な事故が後を絶ちません。
工場設備については、「日本は先進国で最も老朽化した設備が稼動している」、「いつ、どのような甚大な工場設備事故が勃発しても不思議ではない」と形容されることが珍しくなくなりました。加えて現在の不況時ゆえに設備更新もされず、悲鳴を上げているのが工場設備なのです。エレベータ事故の教訓を工場の設備保全に生かさなければ、取り返しのつかない大惨事が発生しないとも限りません。
今、研究開発が進められている設備状態診断技術(CDT:Machine Condition Monitoring and Diagnostics)は、「設備の現在の状態を同定しその将来を予測する技術」と言われ究極の保全技術たるものです。このCDTは事前防止型保全技術(PMT:Proactive Maintenance Technique)であり、劣化検出を行う従来の劣化反応型保全技術(RMT:Reactive Maintenance Technique)を進化させたものと言えます。このPMTは設備の異常・劣化の原因となる「ストレス」検出技術、即ちストレス診断が中核となります。「高調波知的劣化診断システム」はストレス診断であり、五つのステップから成ります。このステップを忠実に〔今月の花ウメの花言葉のように〕踏襲することにより「真の設備診断」が行えます。

1ステップは状態変数の測定で、最も適切な変数を選ぶことが前提となります。この状態変数は設備の内部状態に関わる情報キャリア変数を意味しますが、「高調波」が最も適切な状態変数と思っています。第2ステップは信号処理です。測定した状態変数を、異常に対応した特徴を抽出しやすくするため周波数領域の信号に変換します。第3ステップは特徴抽出で信号がどのような特徴を持っているかを知るため、高調波の分布から設備の異常に対応した特徴パラメータを計算します。第4ステップは特徴パターン照合で、異常の種類を同定するため、種々のパターンマッチング技術を採用します。いわゆる人工知能のカテゴリーに属するものです。第5ステップは評価予測で、異常・劣化度を推定し、評価や対策を予測します。このように「高調波知的劣化診断システム」はCDT、とりわけ究極のPMTであり、頻発するエレベータ事故を減らし、また不幸な工場事故を無くす最も有効なストレス検出技術になり得るものと確信しています。


ウメ
花言葉「忠実」・「忠義」
  
                                                  2009年3月2日
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2009年2月2日(月)
KS405−058
2月の社長メッセージ
「高調波知的劣化診断システム」は理想的な状態監視保全の旗手   
                            〜電気設備の潜在的劣化現象を捉えて、突発故障を無くそう!〜

突発故障、すなわち何の前兆もなく突然故障するような形のものは、定期的な点検で発見することは原理的に不可能でした。一般に突発故障と言われている現象でも、恐らく何らかの兆候を伴っている筈ですが、それを検知する方法が無い、あるいはその劣化現象に気が付いていないために突発的に見えるというものが殆どなのです。突発故障に至る前の前兆を何らかの形で見つけなければ不幸な事故は無くなりません。
 現在、保全の高度化のための研究が活発に進められており、その一つが状態監視保全(Condition Monitoring Maintenance)です。状態監視保全方式が可能であるためには、劣化の進行状態が観測出来ることが前提になります。劣化現象そのものを観測出来れば理想的ですが、一般にはその現象に付随して変化する状態量すなわち属性によって劣化現象の進行状態を把握しています。例えば、モータ巻線の絶縁劣化現象は、巻線の絶縁抵抗の低下や温度上昇という属性の変化が生じるので、これを測定することによって絶縁劣化を管理していました。しかし、これでは突発故障は無くせません。劣化現象そのものを観測するということは、潜在的劣化現象を捉えることであり、その実現には物体に生じている「ストレス」を観測しなければなりません。
 物体を形成している結晶や分子(原子で構成されている)はそれぞれ固有の振動数を持っていて、局部的にでも熱が加えられるかあるいは発生すると、原子間の結合の全体もしくは一部分が微小範囲で激しい振動をするようになります。物体のもつ固有振動モードが活発になると熱物理学でいう熱共振現象(熱振動)や熱音響現象(熱電気)が引き起こされ、物体温度を上昇させます。すなわち、熱ストレスによって物体内で電気が発生するのです。この電気に高調波が含まれています。従って、物体から誘起される高調波を観測すれば、劣化現象そのもの、いわゆる潜在的劣化現象を捉えることができます。これが「高調波知的劣化診断システム」の中核となる現象診断モデルで、従来の属性診断モデルでは到底観測できないものなのです。いま理想的な状態監視保全が誕生しました。

 高調波診断技術の目的は、基本的には設備が健全であるか異常であるかを確認することであり、異常の兆候が観測されると、劣化から故障にまで発展させないように対策が施せます。言い換えれば、これはストレス変化の様子を追跡して故障を回避する劣化(ストレス)傾向監理と呼ばれる考え方に基づいています。例えば、先程のモータ巻線の絶縁に対する今迄の状態監視保全では、絶縁劣化によるモータ焼損を避けるため、頻繁に診断している例があります。何の根拠もなく頻繁すぎる診断は無駄であり、同じ労力を掛けるのであれば、適当に間引いて別な所を観測することが望まれます。
「高調波知的劣化診断システム」は、劣化の進行状況を確実に捉えて、そのとき機器内部に発生している現象を明らかにし、具体的対策をも即座に外部に知らせるシステムであるため、先導的〔今月の花ロウバイの花言葉のように〕、かつ最も進んだ理想的な状態監視保全方式であると理解されるでしょう。


蝋梅ロウバイ
花言葉「先導」・「先見」
  
                                                  2009年2月2日
来月のメッセージも是非ご覧下さい
                             エイテック株式会社


2009年1月5日(月)
KS405−057
1月の社長メッセージ(年頭の挨拶)
2009年度エイテック標語「3A」は保全の合言葉
                           〜「進化(Advance)、利益(Asset)、達成(Achievement)」〜

新年あけましておめでとうございます。

 米国のサブプライムローン(信用力の低い個人向け住宅融資)問題に端を発した金融危機は、世界同時不況をもたらし、その底はなお見えない状況にあります。このような厳しい中で2009年を迎えましたが、時代が求める環境とエネルギー問題と共に、不況時の設備管理は如何に有るべきかを考えてみたいと思います。
 設備管理の主体は保全であり、設備の保全は我々の健康管理に喩えることができます。即ち、健康状態を維持するためには、体を構成している様々な臓器や骨、筋肉などすべての部分を管理する必要があります。そのためには定期的に健康診断を行って、発病する前に異常を発見し速やかに見付け対処すれば大事に至りません。健康を害する大きな要因はストレスだと言われています。ストレスが蓄積して限度を越えると体のどこかが悪くなるのです。
 プラントを構成している設備についても同じようなことが言えます。従来の設備保全は劣化を検出して対応する「劣化監視型保全」であり、主として経年劣化によって生じる欠陥を見つけて機能回復を図ってきました。しかしこれでは劣化の発生を未然に防止し、突発的故障を防ぐことは出来ません。200412月に経済産業省が発表した「産業事故防止に関する調査結果」において、事故による損失額は売上高の%にも達することを明らかにしています。つまり現在のような不況時には「劣化監視型保全」ではなく「原因監視型保全」、更に進んで「ストレス監視型保全」でなくてはなりません。今こそ「進化」(Advance)した保全のツールが必要なのです。

 設備管理という言葉は英語では、Equipment ManagementAsset Managementの両方の言葉が用いられています。「Asset」とは価値あるもの、即ち、「財産」や「利益」という意味合いが強いので、設備管理は、単に設備の補修や更新を行うという技術的な業務に限らず、本来は投資した設備を如何に維持するかという広い概念であると認識する必要があります。従って、いわゆる保全業務は、所有している「財産」の価値を具体的に「利益」として確保するための一つの方法論であると言うことが出来ます。即ち、保全の最終目的が「利益の最大化」を図ることにあるのです。 一般的な議論として、設備保全に掛ける年間費用は、設備評価額の%であると言われています。この保全費を、予知保全によって予防保全のに抑えることも可能です(米国ARCアドバイザリーの報告より)。

 当社の進化した保全のツールKSシリーズの活用によって、(1)劣化の発生そのものを未然防止、(2)寿命の延長と生産効率の向上、(3)メンテナンスコストの削減、(4)電力バランスのとれた稼動により品質を確保し省エネを実現、などの効果で(今月の花センリョウの花言葉のように)利益を最大にする保全システムが達成(Achievement)出来ます。即ち、エイテック標語の「3A」は保全の合言葉なのです。


千両センリョウ
花言葉「財産」・「利益」
  
                                                  2009年1月5日
来月のメッセージも是非ご覧下さい
                             エイテック株式会社


2008年12月1日(月)
KS405−056
12月の社長メッセージ 
経済性を追求する「高調波知的劣化診断システム」   〜設備管理の不経済要因を排除するツールの活用〜

設備管理業務の主体が保全作業であると考えると、保全作業では何も生産していない、それどころか保全作業中は生産を停止することすらあり、一般に設備管理は不経済要因として考えられがちです。しかし、生産的な保全(Productive Maintenance)は決して不経済要因ではないのです。
 朝鮮戦争の時に使用した米軍の車両の手入れが悪く、暫くすると半分が故障で動かなくなったという話がありますが、設備管理を怠りますと様々な形で不経済要因が発生します。保全が生産的な活動であるということは、設備管理に失敗した時に発生する損失を、確実な保全活動によって回避することができるという意味です

 設備管理の不経済要因としては、先ず、管理の失敗による事故です。設備劣化に起因して従業員が事故に巻き込まれる、いわゆる労災対策も含めて安全管理の高度化が求められており、保全技術の改革によって事故による損失を回避することが出来るのです。事故にまで至らなくても故障による機会損失もあります。設備が故障することによって予定通りの生産が出来ない事態になり、それだけ収益の機会を失うことになるのは当然です。
 次に、非効率的なパトロールです。パトロールの目的は現在は異常がないことを確認することであり、偶々故障が発見されたり、異常の兆侯が見付かったりすることはありますが、それが何時であるかは全く分かっていないことが殆んどです。従って、どの位の頻度でパトロールや点検を行うのが適当であるかの判断は経験的に決められているに過ぎないのです。点検の結果、殆んどの場合に異常なしということは、顕在化した異常がないのであって、潜在的な異常をパトロールで見付けることは困難です。また、点検が頻繁すぎることの現れと考えることも出来ます。それだけ時間と労力を浪費していることになるので、最も効率よく劣化現象の特性を、潜在的異常の発見も含めて把握できるシステムに基づいた点検プログラムを作ることにより、大幅なコスト削減に繋がります。

 また、不適正な異常運転状態による劣化の加速も見逃せません。運転部門は比較的設備の運転状態に対する関心が薄いのか、あるいは設備に対する信頼感が強いのか、過酷な運転条件も含め異常運転状態が設備劣化を加速しているという認識は一般に弱いのです。設備は常にストレスに晒されていますが、特に設備の異常運転時は大きなストレスにより強制劣化の現象を伴います。
 言い換えれば、設備投資の段階で想定した寿命が実現しなかった場合には、補修あるいは再投資のための余計な出費が発生するので、コストを引き上げ、経済性が損なわれる結果になります。

 当社の「高調波知的劣化診断システム」は、設備管理の不経済要因を排除するもので、このような困難に打ち勝つ〔今月の花サザンカの花言葉のような〕ツールとして活用されることを願っています。


山茶花(サザンカ)

花言葉「困難に打ち勝つ」
  
                                                  2008年12月1日
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                             エイテック株式会社

2008年11月1日(土)
KS405−055
11月の社長メッセージ 
変更管理の柱となる「高調波知的劣化診断システム」   〜生産活動の源である安全管理は変更管理から〜

安全がないところに生産活動はありません。生産活動には設備が用いられています。生産活動の安全の中で、設備の保全が占める分野は極めて大きく、設備の保全は、安全だけでなく、製品の品質と生産コストと直結しています。設備の安全確保をするためには、保全技術がなければ生産活動はないと言っても過言ではありません。
 生産現場では、さまざまな変更が絶えず行われています。変更はメリットがあると考えられるから行われますが、変更はつねに危険を用意しています。変更には設備やその操作法だけでなく、人や組織、原料、製品なども含まれます。間接的にはこれらの変更も設備の安全管理に関係しますが、特に設備の変更時にしばしば問題が発生します。
 1974年、英国のナイロン原料工場で起きた火災爆発事故のあと、世界中の化学工場で変更管理が徹底されたと言われています。6基の反応器のうち亀裂が入った1基を取り外し、その間を両端にベローズを持つ屈曲した仮配管をつないで運転を継続していました。3ヶ月後、振動で突然仮配管が曲がって破損し、30〜50tのシクロヘキサンが放出、ポンプモータの過熱で着火し、28名が死亡したという事故でした。
 
特に意識しなければならない変更は、小さな変更です。大きな変更は、十分に検討がなされますが、小さな変更は軽んじられます。事故・トラブルの大きさとその原因の大きさには関係がないのです。省エネルギーのために行った熱交換器のチャンネルカバーや配管の保温工事によっても、ボルトの締め付け部がゆるみ火災が発生することがあります。モータが故障して、代替品として容量の大きい新しいモータに取り変え変更したところ、その後設備に異常振動が発生して、焼損した例などもあります。
 
また、整備のため設備の分解・点検を実施した後に異常が発生することもしばしば起きています。
 整備は、設備の状態を修復することが目的ですが、分解・組立などの変更を伴ったため、予想外の事態も生じるのです。設備更新の場合も、安易に考えるのは危険です。細部までまったく同じ設備で更新されることはまれです。変更管理が承認された後、設計仕様や工事方法に変更が生じた場合は、振り出しに戻って検討をやり直す必要が有ります。

「変更管理は安全管理上の最重要の項目である」という共通認識が、トップから第一線まで、フレッシュマン、協力事業所を含めた全員に必要です。
 変更管理の方法は、変更発案部門でのチェック、責任者の明確化、専門知識を持ったエンジニアによる検討、懸念される問題点の摘出、対策、さらに変更後の点検方法、頻度などの明確化が必要となります。
変更管理システムを、あまり重厚なものにすると、実行面で問題を生じる恐れがあります。しかし、変更後にエイテックの「高調波知的劣化診断システム」を利用することにより、設備の運転状態が把握でき、点検頻度や対策なども瞬時に分かるので、永遠に〔今月の花ホトトギスの花言葉のように〕持続発展が可能な社会の実現に貢献する変更管
理システム技術になるものと確信しています。 


時鳥草(ホトトギス)
花言葉「永遠」
  
                                                  2008年11月1日
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                             エイテック株式会社

2008年10月1日(水)
KS405−054
10月の社長メッセージ 
保全と検査を進化さす「高調波知的劣化診断システム」
                                    〜現場で培われた保全技術が危険をキャッチ〜

現場では、安心しているところ、まさかと思うところ、危険の意識が薄れるところからトラブルが起きます。現場は、「うまくいかなくなる可能性のあるものは、うまくいかなくなる」というマーフィーの法則が適用される世界です。つまり、平常は異常なく稼動している設備、確率的にトラブルが起こることは極めて小さい設備についても、確実な点検整備が必要になるということです。そのためには、設備点検を簡便かつ精度よく行なう診断器がなくてはなりません。現場では、「安全は危険である」、「安全と思った時には危険が迫ってきている」という意識の徹底が重要です。
 設備は現場にあります。設備の安全管理は、現場で現物を見て行われます。現象も事件も現場で起きます。現場での現象を重視するとともに現場で起きる現象についての理論的裏付け、関連した体系的知識の習得も必要です。この段階もまた現場主義に入るのではないでしょうか。同一原理に基づくほかの設備での異常の発見に繋がります。

 現場主義はトラブルの解決方法も教えてくれます。現場で培われた保全技術こそ安全管理の原点なのです。安全管理に根差したシステムは保全と検査の危険性をもキャッチする必要があります。
 1979年、アメリカ・スリーマイル島原子力発電所2号炉炉心破壊事故の発端の一つは、水配管のバルブが補修後に閉められていたことでした。検査も正しいことの確認のために行なわれますが、この事故のように確認点検する診断器がなかったため大きなトラブルになりました。

 また、疲労試験の途中で耐圧試験を行ったことにより、この時の与圧で生じた圧縮残留応力によって亀裂発生が抑制され、動力設備の一部の寿命推定が出来ず、連続して墜落した世界最初のジェット旅客機・コメット号(1953年)や高い電圧でテストしたため、液体酸素タンクヒーターの安全スイッチが故障、配線の絶縁被覆が破壊し酸素タンクが爆発した宇宙船アポロ13号(1970年)などの事故例は、保全と検査が危険を増加させたものですが、この危険をキャッチする技術の開発が現在も望まれています。

 エイテックの「高調波知的劣化診断システム」は、10年以上に亘り現場で収集した膨大なデータより生まれたものであり、保全と検査を〔今月の花コスモスの花言葉のように調和させ〕進化させたもので、線ではなくお互いが重複した幅をもつゾーンとして一体化させた診断システムであり、設備のストレス評価を含め、潜在的欠陥を検出する新技術として期待され静かな広がりを見せています。
秋桜(コスモス)
花言葉「調和」
  
                                                  2008年10月1日
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                             エイテック株式会社

2008年9月1日(月)
KS405−053
9月の社長メッセージ 
「高調波知的劣化診断システム」は安心・安全の要(かなめ)
                               〜求められる異なる劣化条件に対応した保全技術〜

去る83日の午前10時頃、東京ビッグサイトの展示棟で、上りエスカレータが急停止し、下り方向に動き始めたため、乗っていた約60人が転倒し、10人が負傷した事故は記憶に新しいものです。同様なエスカレータ事故は今年5月に名古屋でも発生しています。名古屋の事故ではモータの取付ボルトが折れていました。東京ビッグサイトの事故は、重量オーバーでギヤやチェーンの損傷との点検作業報告がなされています。
 何故このような事故が後を絶たないのでしょうか?社会の安心・安全確保が叫ばれる中で、保全技術の課題が浮きぼりになってきました。設備トラブルの原因は、摩耗、腐食等の「経年劣化」だけでなく、繰り返しトラブル等の「設計不備」や、芯出し・締結不良等の「施工不良」の他に、運転条件の変更やヒューマンエラーに起因する「運転条件の変化」があります。劣化はいつでも同じ条件で発生するとは限りません。また、設備は必ずしも設計条件通りに稼動し負荷を受けているわけではなく、むしろ設計条件からはずれた条件で稼動し、想定外の負荷を受けていることが多いのです。東京ビッグサイトのエスカレータ事故もそうでした。設備の稼動条件は、生産内容の変更などから、しばしば変更されることもあるため、当初の設計時点で決めた保全検査内容を行っているだけでは安全性、信頼性を確保することは難しいのです。更に、劣化検出のための診断精度は100%ではないため、新設時も含めて、欠陥の見逃しもあります。このように、実稼動している設備・部品の劣化度合いや、劣化の進展速度を正確に求めることは容易ではありません。すなわち従来の保全検査だけでは正解はなかなか見つからないものです。これからの保全技術は異なる劣化条件に対応できるものでなければ不幸な事故は後を絶たないと言えます。

 当社の特許商品であるKSシリーズは、高調波診断技術による潜在的欠陥検出診断器として注目されています。潜在的欠陥を検出するには、設備・部品に加わるストレスを把握することが必要ですが、「高調波知的劣化診断システム」はストレス解析システムでもあり、安全性と経済性を総合評価して部分補修、単純更新、弱点部位の改善などの寿命延命策を提示します。設備の注意・危険〔9月の花キョウチクトウの花言葉〕信号を瞬時に捉え、安心・安全の要としての最適保全技術を社会に提供するものが「高調波知的劣化診断システム」なのです。
夾竹桃(キョウチクトウ)
花言葉「注意・危険」
  
                                                  2008年9月1日
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                             エイテック株式会社